ゴールデンカムイ【第10巻】のネタバレを紹介しています。
『不死身の杉元』日露戦争での鬼神の如き武功から、そう謳われた兵士は、ある目的の為に大金を欲し、かつてゴールドラッシュに沸いた北海道へ足を踏み入れる。
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目次
ゴールデンカムイ【第10巻】のあらすじ・ネタバレ・感想
大人気作品ゴールデンカムのあらすじ・ネタバレを紹介しますのでご注意ください。
とても面白い作品なので是非、実際に漫画でも読んでみてくださいね。
ゴールデンカムイ【第10巻】のあらすじ
杉元たちに救われたアイヌの村で、皆で囚人たちの死体を埋葬するところから物語は始まります。その中には、熊岸長庵の死体もありました。
その後、村の女たちからお礼がしたいと言われ、皆でオオウバユリを使ったアイヌ料理をいただきます。
夜が明け、杉元達が旅立つ時。
鈴川 「網走から脱走した、他の囚人の情報がある！！」
と、捕まえた鈴川が言ったので、土方達と合流してから鈴川の処遇を考えようということで話はまとまり、旅に同行させます。
去り際、牛山のような力強い男がいてくれたら…というアイヌ達の希望に、
女好きの牛山は心が折れそうになり、杉元達に引きずられながら去っていく事に。
牛山 「子種だけ置いていけないだろうか」
杉元 「弱みに付け込むのは良くないぞ牛山。責任取れるのか？」
杉元チームが、なんとも滑稽な別れ方をしていた時、
白石は第七師団から必死に逃げようとしていましたが、あえなく捕獲。
幸い鶴見中尉とは別の隊だったようですが、いつ刺青人皮を剥がされるか分からない状態。
本部の旭川へ連行されてしまうと非常に厄介なため、土方とキロランケで白石を取り戻しに行き、永倉と家永は杉元達と合流した後、旭川へ向かう作戦に変更します。
場面は大きく変わり、岩見沢という土地に滞在している谷垣達の所へ。
この土地に薬を売りに来ていた薬屋から、夕張でヒグマの胆を売りつけてきた杉元達の話を聞き出す事に成功。
夕張からだと、十勝方面へ向かったのかもしれないと憶測を立てます。
そして場面は戻り、杉元チーム。無事に月形へ到着し、永倉たちと合流します。
一方、土方とキロランケはあの手この手で白石に逃げるチャンスを与えますが、白石は全く逃げようとしません。
土方はしかたなく、豆菓子売りに化けて白石へ菓子を売り、菓子の包み紙には、
” カムイコタン 吊橋 ”
という文字が。
神居古潭の吊橋にて土方は待ち構えていました。
ここで土方は、刀で橋の縄を切り捨てて橋を壊して白石を川へ転落させます。
川にはキロランケが待ち構えており、アイヌの木皮舟という手製の船で白石を救いあげるつもりでいました。
この船を作っていた時、土方から核心に迫るような質問をされたキロランケ。
土方 「アムール川でもそうやって木皮舟を作ったのかね？
どうして故郷を捨て、北海道へ渡って来た？
それとも…帝政ロシアに追われてきたのかな？のっぺらぼうと
のっぺらぼうの本当の名前は知っているか？」
キロランケ 「…」
キロランケはただ無言でいるようでした。
そしてここでは、これ以上キロランケの素性が明かされる事はありませんでした。
場面が白石奪還へ戻ります。
キロランケの船からの呼びかけに、溺れている白石も気づいていたようでしたが、脳裏に杉元に殺される自分の夢が浮かんできて、キロランケの差し伸べた手に応えようとはしませんでした。
自力で陸へ上がると、そこには第七師団が待ち構えており、すぐに連行されたようでした。
土方とキロランケが杉元達の元へ戻って来ました。
もうすでに旭川へ連行されてしまったであろう白石を救出するのは難しいと考えているようです。
他のメンバーも、すでに白石の刺青は控えがあるため、
全員 (まぁ…いいか…)
という雰囲気でしたが、ただ一人救出に行きたいという人間がいました。
杉元 「いや……俺は助けたい。この詐欺師を使おう」
ここでまた場面は大きく変わります。
江渡貝邸で足を切り落とされてしまった二階堂。
入院先の病院で、モルヒネをくすねては乱用するといった凄まじく荒んだ生活をしていました。
鶴見中尉がお見舞いにやってきましたが、状態はあまり良いとは言えません。
見舞い後、鶴見中尉と月島が見舞いを終えて帰宅すると、そこには天才的武器開発者とされる陸軍中将の有坂の姿が。
最新式の武器のお披露目にやってきた様子。
そこで鶴見中尉は閃き、有坂にとあるお願いをする事にしたのです。
数日後、相変わらずモルヒネをくすね続ける二階堂でしたが、鶴見中尉が有坂を連れてやって来ました。
有坂 「キミに贈り物を渡しに来たよ！！」
二階堂 「贈り物？なぁに？」
有坂 「君の新しい足だよ！！」
二階堂 「なんだ義足かぁ」
はぁ…とため息をつく二階堂でしたが、次の瞬間とんでもない事が起こりました。
有坂 「ただの義足ではないッ」
ズドンと大きな音を立てて銃弾が飛び、扉には大きな穴があいています。
医者には叱られてしまいましたが、その場にいた人間は一同大喜び。
一同 「素敵な足をもらえてよかったネ 二階堂！！」
ここでまた場面は杉元達に戻ります。
杉元が鈴川を利用しようと提案した事で逃亡を図る鈴川でしたが、逃げ込んだアイヌの村にて杉元一派に難なく捕獲されてしまいました。
協力を得られないようだと自身の皮を剥がされてしまうため、詐欺師として有効な変装人物を考えます。
鈴川 「イヌ…犬童四郎助はどうだろうか」
顔の様相は似ていないように思われましたが、骨格的に近い気がするとさっそく犬童になりすます準備に入ります。
杉元 「…で、網走監獄の典獄に化けて第七師団に化けてどうしようってんだ？」
鈴川 「俺に考えがある。まぁ……焦るなって。準備が必要だ」
白石を救い出すまでの計画を立てていると、子供のアシリパは眠気に耐えられずに土方の膝の中で眠りこけてしまいます。
そして、その姿を見た杉元はとうとう土方と以前にも会った事があると思い出してしまいました。
そして再び谷垣達へ場面がうつります。
インカラマッは人を捜している様子の男性に声をかけられ、千里眼であててみせるといいました。当たった場合は鑑定料をいただくと。
男性は黙って聞いていましたが、とある女性を利用して金を儲けていたため、女性に逃げられてしまったのだとインカラマッが推理したところ、本人から聞いたのだろうと男性は激高。
男性が捜している三船千鶴子という女性は、超能力者として認められた女性だったそうで、これから炭鉱会社のお偉いさんと会うというタイミングで逃げられて怒っているようでした。
そこで男性は、銃でインカラマッを脅して三船千鶴子のフリをするように命令します。
ゴールデンカムイ【第10巻】のネタバレ
人を捜していた男性に声をかけられ、ひょんな事から三船千鶴子という女性になりすますように脅されたインカラマッ。
着物に身を包み、言うがまま動くように指示されます。
さっそくお偉いさんがいる待ち合わせ場所へ連れて行かれ、透視能力を見せるように向こうから言われました。
ですが、インカラマッは体の感覚が赴くままに全員を連れて動き出します。
その様子を、谷垣とチカパシが見ていました。
インカラマッ達とは別に、後ろから追いかけている謎の2人組の男もいます。
そしてようやくインカラマッがたどり着いた場所は、江渡貝邸の焼け跡。
そこに立っていた女性こそ、本物の三船千鶴子だったのです。
インカラマッが替え玉だと知った炭鉱会社の人たちは帰ってしまい、インカラマッも去ろうとしますが、２人の男と声をかけてきた男性は、インカラマッを縄で縛りつけて連れて行こうとしたのです。
後をつけていた谷垣たちも助けに行かなければと考えます。
チカパシ 「インカラマッは一緒に旅をする家族だから…！！
怖いけど、戦って助けないと！！」
谷垣もこの意見に同意し、助けに入る事にしました。
谷垣 「銃を捨てろ、その女は俺の家族だ」
単発銃で戦いを挑んだ谷垣。途中、チカパシの謎の援護もあって、無事に男たちからインカラマッを助け出します。
いつもの飄々とした雰囲気で、礼をいうインカラマッでしたが、
谷垣 「礼ならチカパシにいうんだな。
” インカラマッは家族だから助けると ” と…」
この予想外の言葉に、インカラマッの表情に少し変化が…
インカラマッ 「とりあえずここを早く立ち去って、美味しい物でも食べましょう
おごります」
３人はこの場を早急に立ち去ろうとしましたが、三船千鶴子が声をかけてきました。
三船 「あなたたちは東へ向かうのですね？
行ってはいけません。あなたは…殺されてしまいます。
あなたが追っている男によって…」
三船は心配した様子でインカラマッに声をかけます。
インカラマッも思い当たるフシがあるようで真剣にその言葉に耳を傾けているようでした。
そして、杉元達のいる村へ話は戻ります。
白石が内通していた事実に気付いてしまった杉元。
キロランケも、白石がの表情や行動から杉元を恐れているのでは…と察します。
永倉 「この状況ならもう過ぎた事では？」
と白石を擁護する姿勢を見せた永倉と土方でしたが、
杉元 「一度でも裏切ったやつは何度でも裏切る」
杉元は白石に対する気持ちに迷いが生じた様子。
アシリパ 「杉元…殺さなくても済む人間は殺すな」
アシリパの言葉に耳を傾けるものの、納得がいったわけではないようでした。
顔がバレないように布を巻き、旭川までたどり着いた杉元一派。
白石を確保しているのは，鶴見中尉の息がかかった第２７隊の可能性が高いと推理し、
変装した鈴川と覆面を被った杉元で2７隊の元を訪れます。
ここで淀川中佐との面談に成功し、熊岸長庵が作った偽札の原本をもとに交渉を開始しました。
鈴川の巧みな話術には、杉元も驚くばかり。
あともう少しで、淀川中佐が交渉に応じるところまで追い詰めます。
しかし、犬童が現れたと鶴見中尉に連絡が入っていたため、
鶴見中尉から淀川中佐の独断に従わない様にと２７隊へ通達が入りました。
さらに、鶴見中尉は自分の部下である鯉登少尉を向かわせるように指示を出します。
白石が、自分を取り戻しに来た偽物と杉元存在を把握した時、鯉登少尉が部屋へやって来ました。
淀川中佐の話を遮り、鈴川と会話をし始める鯉登少尉。
少尉は薩摩弁を話し、本物の犬童ならこの言葉を理解できるはずだと問いました。
天才詐欺師の鈴川も、途中までは会話をこなしていたのですが、
鯉登 「(相当な飲兵衛だと聞きました)」
と薩摩弁で問われた際、
犬童 「(近頃は弱くなりました)」
と答えてしまい、本物の犬童は下戸だと鯉登少尉に射殺されてしまいます。
杉元は発砲されたものの。急所は外しておりなんとか生きていましたが、
だまされた事に腹を立てた淀川中佐は、白石も射殺しようと銃を向けます。
とっさに杉元は白石をかばい、白石と共に窓から脱出します。
外から偵察していた尾形も合流し、共に逃げますが兵士が沢山いるためキロランケが待機している場所までたどり着く事が出来ません。
杉元達は、飛ぶ準備をしていた気球の試作機へ飛び乗り、そのまま逃走を図りました。
そこへ追いついてやってきたのは鯉登少尉。
杉元も銃剣を持って一騎打ちに挑みますが、負傷している杉元では勝てそうにありません。
ここで遠方からアシリパが弓で援護に入り、油断した鯉登少尉を白石がドロップキックで気球から突き落とす事に成功。
命綱を付けていた白石は落下したものの、アシリパと共に気球へ戻ります。
気球の上では、白石が偽の刺青人皮の写しを土方達へ渡していた事で自分たちを裏切っていなかったと杉元が白石をたたえ、なんとか第七師団の本部は脱出が出来たのでした。
４０キロほど進んだ山中に杉元達は降り立ちましたが、いつ追いつかれるか分からない状態のため、この大きな山を徒歩で超える事に。
途中天候が悪化し、みるみる気温が下がっていきます。
後戻りが出来ないため、ここで風を避ける場所を捜しますが、なかなか見つからず…
白石は低体温のためおかしな行動をとり始め、４人は一気に追い詰められてしまいます。
そこでアシリパはたまたまいた鹿を射殺して、皮の中へ避難するよう指示しました。
尾形が素早く鹿を仕留め、各自鹿の皮の中へ。
杉元とアシリパは、皮の中へ一緒に皮の中へ入って、二人で色々な話をします。
杉元は、戦場での非常な性格のままここにいるので、心配は必要ないと強気でいました。
ですがアシリパは、
アシリパ 「杉元も干し柿(好物)を食べたら、戦争へ行く前の杉元に戻れるのかな」
と優しい声をかけます。
アシリパ 「すべてが終わったら…杉元の故郷へ連れてけ。
私も干し柿をたべてみたい」
アシリパの優しさに、不覚にも杉元は涙を流してしまうのでした。
ここで１０巻は終了し、１１巻へ続きます。
ゴールデンカムイ【第10巻】の感想
９巻で囚人達のアジトと化していたアイヌの村では、牛山達と杉元が共闘するなど熱い展開があり、その後村の人々と美味しい物を食べたり少し和やかな時間を過ごした杉元達。
村を助けた際に捉えた、詐欺師の鈴川聖弘を利用して白石を第七師団から救い出すなど、囚人が次の展開に生かされている所がとても面白いです。
新しく登場した、第七師団の鯉登少尉のキャラクターがまた強烈で、興奮すると聞き取れない早口の薩摩弁になる描写がすごく新しい表現だと感じました。
謎の女性であったインカラマッが、谷垣とチカパシに徐々に心を開いているような雰囲気があって、１１巻ではどのように話が進行するのかとても気になります。
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